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【D坂文庫2022夏】小冊子
¥350
往来堂書店オリジナル文庫フェア「D坂文庫2022夏」の小冊子です。 ご選書・ご執筆いただきました皆さまのリストは、二枚目の画像をご参照ください。
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【D坂文庫2021夏】小冊子
¥350
往来堂書店オリジナル文庫フェア「D坂文庫2021夏」の特別小冊子です。 フェア書目53冊のキャッチコピー・推薦文を全て収録しております。 ご執筆いただいた選者の皆さまにつきましては、二枚目の画像をご参照ください。
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坂田和實著『古道具もの語り』
¥8,800
SOLD OUT
□2023年5月25日|新潮社青花の会刊 □撮影|奥山晴日 □編集|菅野康晴+衣奈彩子 □校正|牟田都子 □装丁|大野リサ □A4判横本|麻布張り上製本|函有|カラー64頁 □8,800円(税込) ・本書『古道具もの語り』は、2014年から19年まで東海道新幹線の車内誌に連載された記事(病気により中断)をまとめたもので、2022年になくなった坂田和實さんの遺著です。名著『ひとりよがりものさし』(2003年刊)の続篇的内容でありつつ(単著はこの2冊のみ)、約20年の歳月が、えらぶ物や、文章の色あいをかえています。 ・連載時の撮影にさいしては、物の配置や背景、構図なども提案していたという坂田さん。病床で、最後まで仕上りを気にしていたのも本書でした。 ・骨董、工芸界にとどまらず、現代日本の生活文化に大きな影響をあたえた「眼の人」の、いつものようにかろやかで、芯のある、最後のメッセージです。 著者|坂田和實 SAKATA Kazumi 骨董商。1945年生(福岡県)−2022年歿(東京都)。上智大学卒業後、商社勤務を経て、1973年、東京・目白に「古道具坂田」開店(2020年閉店)。以来、年に数回、海外へ仕入の旅に出かけ、欧州、アフリカ、朝鮮、日本、南米など、さまざまな国の品物を扱う。1994年、千葉県長南町に「museum as it is」(中村好文設計)を開館。2012年、渋谷区立松濤美術館で「古道具、その行き先−坂田和實の40年」展を開催。著書に『ひとりよがりのものさし』(2003年)、共著に『骨董の眼利きがえらぶ−ふだんづかいの器』(02年)、『日本民藝館へいこう』(08年)など(いずれも新潮社刊)。 目次| 李朝虱取り受け紙 デルフト窯白釉薬壺と色絵小皿 仏さま 江戸期の硝子 只の×××× ゴシックの扉 雑巾 埴輪のトルソー おもちゃの車 旗 土師器と須恵器 ドゴン族祈禱用ハシゴ 英国のスリップウェア 秋野ちひろ真鍮作品 筆箱 オランダのタイル アフリカの土偶 初期伊万里と李朝無地刷毛目皿 ズボン エナメル絵付硝子 携帯電話 アンデスの布 空箱 インドネシアの壁板 西洋のカトラリー 肌襦袢の端切れとおしめ 中国緑釉銀化かまど ドゴン族のマスク 段ボールと馬糞紙 南ヨーロッパの瓦 本書より| 〈もし若い頃にこの紙に出会っていたら、そのなんともない美しさに気づかず、見過していたことでしょう。私もようやく大人になって、やっと自分の好きなモノ、寄り添って生活を共にすることができるモノが解るようになってきたのかもしれません〉(李朝虱取り受け紙) 〈その後の学生時代は、これに、父親から譲り受けた刑事コロンボ風レインコートで押し切りました。靴は穴が開き、ジャケットの裏地は破れ、レインコートはボロボロ。古道具屋になったのも自然といえば自然のなりゆきというものでしょう〉(雑巾) 〈だがまだスリップウェアといえば、多くの人が女性下着と間違える時代。催しは大失敗、半分以上売れ残り、その後数年間は英国に行くたびに、重い皿を担いでロンドン中をさまよい歩きました〉(英国のスリップウェア) 〈世の中変わりました。古い伝統を持つこの世界にも、ファッションやデザイン業界から若い人達が続々と参入してきています。(略)まだまだ古い価値観を引きずっている私は、いつも彼等から、固くなった心にグサリと鋭いクサビを打ち込まれています〉(秋野ちひろ真鍮作品) 〈こちらも歳を重ねて経験を積み、決められたモノの見方を少しずらしてみると、意外にも、自分の周りは面白いモノ、不思議なモノのオンパレード。(略)この布は、人間でいえば仕事を終えた後期高齢者。もう世評も気にせず、美醜の二元にも落ち込まず、平然と、飄々として、立っています〉(肌襦袢の端切れとおしめ)
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じゃむパンの日
¥1,980
赤染晶子(著/文) 発行:palmbooks B6変型判 縦178mm 横128mm 208ページ 定価 1,800円+税 ISBN978-4-910976-00-6 時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い。 『乙女の密告』で芥川賞を受賞。 2017年に早逝した著者によるエッセイ55 篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。 日常を描いていながら、想像が羽ばたき、 ことばで世界を様変わりさせていく。 ここに生きている人たちがいとおしくて、読んでいると、 ふしぎと気持ちがあたたかくなる。初のエッセイ集にして、マスターピース。 著者プロフィール 赤染晶子(著/文) 1974年京都府生まれ。京都外国語大学卒業後、北海道大学大学院博士課程中退。2004年「初子さん」で第99回文學界新人賞を受賞。2010年、外国語大学を舞台に「アンネの日記」を題材にしたスピーチコンテストをめぐる「乙女の密告」で第143回芥川賞を受賞。著書に『うつつ うつら』『乙女の密告』『WANTED!! かい人 21 面相』がある。2017 年急性肺炎により永眠。エッセイの名手としても知られ、本書が初のエッセイ集となる。
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日本に住んでる世界のひと
¥1,760
SOLD OUT
金井 真紀(著/文) 発行:大和書房 四六判 240ページ 定価 1,600円+税 ISBN978-4-479-39395-5 書店発売日2022年11月19日 紹介 いろんな国から来た、隣人たちの生活物語。 アイスランド、南アフリカ、スペイン、バルバドス、メキシコ、中国、イタリア、ミャンマー、セネガル、モルディブ、韓国、エストニア、フィリンピン、アルメニア、東ティモール、北マケドニア、アメリカ、中国・内モンゴル自治区、コンゴ民主共和国… 来日した理由はさまざま。暮らしぶりも十人十色。 一人ひとりのストーリーを通して見えてくる普段の生活、そして難民問題、地球温暖化、ジェノサイド、民主化運動、差別の歴史など。 ●北マケドニア ペレ・ヨヴァノフさん 上野公園のチェリスト ●フィリピン 長谷川ロウェナさん 労働組合のリーダーとして仲間を守る ●モルディブ ラシード・モハメドさん 海面上昇で故郷はがらりと変わった ●日本生まれ、中国籍 黄成恵さん 横浜中華街育ち、元不良の料理人 ●バルバドス スプリンガー・ドーン・エイミーさん カリブ海から来た語学の達人 ●アルメニア グラント・ポゴシャンさん ジェノサイドを経験した国の大使 ●韓国 崔命蘭さん すぐ帰るつもりが75年、川崎のハルモニ ●アイスランド アルナ・イェンソンさん 人口が少ないから、いろんな仕事を掛け持ちする ●スペイン、イタリア ドメリコ・ヴィタリさん、アントニオ・ガルシアさん、泉類治さん 長崎のキリスト者たち ●中国・内モンゴル自治区 エンゲルさん 東京で起業したひと、ルーツは草原の遊牧民 ●東ティモール マイア・レオネル・ダビッドさん 12歳で山岳ゲリラへ、いまは広島弁の父ちゃん ●セネガル パパ・ダウダ・ンゴムさん サッカーボールを追い続けた青春 ●ミャンマー キンサンサンアウンさん 1988年の民主化デモの後、17歳で日本へ ●エストニア ペーテル・パウル・ハッラステさん 両親はレジスタンスの闘士だった ●メキシコ 長谷川ニナさん スペイン内戦で亡命した一家の子孫 ●コンゴ民主共和国 ポンゴ・ミンガシャンガ・ジャックさん 入管法改悪デモで出会った、難民申請中のひと ●アメリカ ルーシー・クラフトさん 戦争花嫁の娘はジャーナリストになった ●南アフリカ ジョゼフ・ンコシさん アパルトヘイト時代を生きたジェンベ奏者 著者プロフィール 金井 真紀 (カナイ マキ) (著/文) 1974年、千葉県生まれ。テレビ番組の構成作家、酒場のママ見習いなどを経て、2015年より文筆家・イラストレーター。著書に『はたらく動物と』(ころから)、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)、『マル農のひと』(左右社)、『世界のおすもうさん』(和田靜香との共著、岩波書店)、『戦争とバスタオル』(安田浩一との共著、亜紀書房)、『世界はフムフムで満ちている』(ちくま文庫)、『聞き書き世界のサッカー民 スタジアムに転がる愛と差別と移民のはなし』(カンゼン)など。
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聞き書き 世界のサッカー民 スタジアムに 転がる愛と差別と移民のはなし
¥1,870
SOLD OUT
金井真紀/カンゼン 9784862556684 定価 1,700円+税 万国のサポーターを通して、それぞれの国のいまと、社会のいまを見てみよう 世界に散らばるサッカー民の話をじっくりと聞けば、それぞれの国のいまと、社会のいまもじんわりと見えてくる。 ザ武闘派、パブの荒くれ者をはじめ、クルド人難民、日系移民、イスラムの女性、LGBTQ+、障害者など、スタジアムに転がる愛と差別と移民のはなしを、文筆家・イラストレーターの金井真紀が聞き書きする。
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おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行
¥1,980
金井 真紀(著/文) 発行:岩波書店 A5変型判 79ページ 定価 1,800円+税 ISBN978-4-00-061573-0 発売予定日2022年12月15日 紹介 好奇心とスケッチブックを手に、ことわざを集める旅に出発! マレーシアでは旅することを風を食べると言い、フィンランドではやり方はいくらでもあると猫を布巾に。エチオピアではヒョウの尻尾をつかんでサバイバル。発想にびっくり、教訓に納得。36言語の心が喜ぶことわざ、ステキな文字を、イラストとエッセイで紹介。
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京都不案内
¥1,760
SOLD OUT
森 まゆみ(著/文) 発行:世界思想社 四六判 248ページ 定価 1,600円+税 ISBN978-4-7907-1774-4 京都を暮らすように旅する――。 市民運動のやり過ぎから免疫低下でがんになった。治療の後、体にいいことをするため京都へときどき転地。 気功をし、映画を見、銭湯に入り、ごはんを食べて語り合う。観光客の集まる古都とは違う何かが見えてくる。 【「はじめに」より】 還暦を過ぎて、ふたたび京都に通うようになった。 それまでは、仕事で行っても、ゆっくり滞在しないですぐに帰ってきた。ホテルも高いし、食べ物屋も高い。名所旧跡は混んでいる。もうひととおり見ちゃったしな。それも今よりずっと空いている、風情のある時代に。それに私は京都がなんとなく苦手だった。理由は判然としない。しかし、大きな病を得て、私は京都で樹木気功をやることにしたのである。 目次 はじめに 第1章 樹木気功で体を治す 第2章 バスと自転車 第3章 ゲストハウスとアパート探し 第4章 カフェとシネマ 第5章 がらがらの京都 インタビュー① 法然院貫主・梶田真章さんに聞く――学びの場としてのお寺 第6章 散歩で建築を楽しむ 第7章 古都の保存と開発 第8章 宿の周りでひとりごはん 第9章 京料理屋の大忠にて 第10章 吉田山の話 インタビュー② 女性史・生活史研究の西川祐子さんに聞く――偶然を必然に変えて 第11章 鴨長明『方丈記』と「足るを知る暮らし」 第12章 子規の京都 第13章 吉井勇と祇園 第14章 漱石の女友達・磯田多佳 インタビュー③ 染織家・志村ふくみさんに聞く――“見えないもの”に導かれて 第15章 つたちゃん、たねちゃんのこと 第16章 ヒッピーとタイガース 第17章 居酒屋で聞く話 第18章 五代友厚と二人のスリランカ人 インタビュー④ 田中ふき子さんに聞く――農婦として六〇年 京都リヴ・ゴーシュ――あとがき 著者プロフィール 森 まゆみ (モリ マユミ) (著/文) 1954 年生まれ。大学卒業後、PR 会社、出版社を経て、84 年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊。聞き書きから、記憶を記録に替えてきた。その中から『谷中スケッチブック』『不思議の町 根津』(ちくま文庫)が生まれ、その後『鷗外の坂』(中公文庫、芸術選奨文部大臣新人賞)、『彰義隊遺聞』(集英社文庫)、『『青鞜』の冒険』(集英社文庫、紫式部文学賞)、『暗い時代の人々』『聖子』(亜紀書房)、『子規の音』(新潮文庫)、『路上のポルトレ』(羽鳥書店)などを送り出している。2015 年以降、大病後の健康維持のため京都にしばしば滞在。「谷根千・記憶の蔵」主宰。
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欧米の隅々 市河晴子紀行文集
¥2,420
渋沢栄一の孫にして、稀代の文章家であった市河晴子――その代表的著作である『欧米の隅々』(1933)『米国の旅・日本の旅』(1940)から一部を精選。注・解説・年譜・著作目録等を付す。 編者は、フランス文学者にして、プルースト『失われた時を求めて』個人全訳刊行中の高遠弘美。 激動の世界を巡ったひとりの女性の、弾むような、いきいきとした旅の記録。 【推薦文】 常識を鵜呑みにしない精神の柔軟さと驚くべき観察眼。 対象の弱みを鋭く突いてなお嫌味にならない毒のあるユーモア。 緩急自在の文体で描かれる、潑溂とした知的な道中のなかで、 いま、「隅々」という新しい言葉の地誌が生まれる。 ――堀江敏幸
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親愛なるレニー レナード・バーンスタインと戦後日本の物語
¥2,750
図書館に人知れず眠っていたふたりの日本人からの手紙がいま、語りはじめる。 カズコとクニ、そしてレニー ── 芸術と愛に生きた巨匠バーンスタインの実像にせまる感動のノンフィクション! “……でもレニー、僕はあなたを愛してしまったし、 忘れることはできないのです。 あなたは僕にこう言いましたよね。 「誰かと恋に落ちたくはない、なぜならそれは、 自分の人生を変えてしまうから」"(本文より) ワシントンの図書館で著者が出逢った数百通の手紙。 それは、世界の巨匠レナード・バーンスタインと 知られざるふたりの日本人との心の交歓の記録だった。 カズコ──日本でおそらく最初の、そしてもっとも熱心なファン。 クニ──バーンスタインと激しい恋に落ち、その夢の実現に尽力した人物。 マエストロとふたりの日本人とが紡いだ愛の物語を軸に、 冷戦期アメリカの文化戦略、高度成長期日本に花開く音楽文化が描かれる。 感動の音楽ノンフィクションがここに誕生! レナード・バーンスタイン(1918-1990)は、 ニューヨーク・フィル、ウィーン・フィルなどのタクトをとった指揮者として、 《ウェスト・サイド・ストーリー》《キャンディード》など不滅の名作の数々を生みだした作曲家として、 米ソ冷戦期に反核や平和運動に精力的にとりくんだ行動する音楽家として、 20世紀を代表する芸術家の筆頭にあげられる巨匠。 スティーヴン・スピルバーグがリメイクし大ヒットした ミュージカル映画『ウェスト・サイド・ストーリー』(2021)や Netflixが制作し、スピルバーグ、マーティン・スコセッシらが名を連ねる 伝記映画『マエストロ』(2023年春公開予定)などで、 いまなお世界中から注目を集めている。 著者は『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール──市民が育む芸術イヴェント』(2010)、 『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?──人種・ジェンダー・文化資本』(2013)、 『私たちが声を上げるとき──アメリカを変えた10の問い』(共著、2022)など、 アメリカ文化史、ジェンダー研究などの分野で活躍する気鋭の研究者、吉原真里。 本書は著者が2019年にOxford University Pressから出版した Dearest Lenny: Letters from Japan and the Making of the World Maestroを みずから日本の読者向けに翻訳・再構成したものである。